【転載】州知事の任命・パキスタンの衛星・パキスタン人のインドでの心臓移植手術

(小生が敬愛するパキスタン・ウォッチャーで、日本パキスタン協会会員の中野勝一さんのパキスタン政治関連メモをご本人の許可を得て、一言一句変更なしに転載させていただきます。本稿は2024年5月13日に小生に共有していただきました。)

1.3州の州知事の任命

 5月4日、パンジャーブ、KP,バローチスターンの3州の知事が任命されました。各々の氏名は省略しますが、バローチスターン州はPML-N、残る2州はPPP関係者です。州知事は大統領が首相の助言に基づき任命することを憲法第101条は定めています。なお、スィンドはMQMのカームラーン・テースーリー州知事ですが、今回の人事では新たな人物の任命はありませんでした。PPPとPML-Nは知事の交代を望んでいますが(PML-NとPPPはPML-N州知事の任命で合意済み)、MQMがシャハバーズ政権の連立与党で、同党が解任に抵抗していると一部で報じられています。下記の表は現時点での要人の所属政党をまとめたものです。

   PML-NPPPPTIMQM
大統領   
首相   
上院議長   
上院副議長   
下院議長   
下院副議長   
パンジャーブ州知事   
パンジャーブ州首相   
スィンド州知事   
スィンド州首相   
KP州知事   
KP州首相   
バローチスターン州知事   
バローチスターン州首相   

2.パキスタンの衛星

 5月3日、中国は月探査機「嫦娥6号」の打ち上げに成功しましたが、この探査機にはパキスタン宇宙技術研究所(IST)の超小型衛星「ICUBE-Q」が搭載されていました。このパキスタンの衛星は8日に月周回軌道で嫦娥6号から分離され、今後3か月から6か月間、月の周回軌道を回り、月や太陽などの撮影、月の磁場測定などを行うそうです。下記の記事のとおり、同衛星が撮影した画像が10日に公表されています。

中国の月探査機「嫦娥6号」搭載のパキスタンの「ICUBE-Q」が撮影した画像が初公開–人民網日本語版–人民日報 (people.com.cn)

3.パキスタン人のインドでの心臓移植手術成功

 最後は心温まるニュースです。カラチの19歳のパキスタン人女性が1月31日にインドのチェンナイの病院で心臓移植手術を受け、手術は成功した由です。ドーナーの心臓はニューデリーから空輸されました。彼女以前に少なくとも5人がインドで心臓移植手術を受けたが、4人が手術後亡くなったと、唯一の生存者は語っています。なお、インドでは年間約100人の心臓手術がおこなわれているとインド人医師は語っています。

 

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